防犯カメラ

防犯カメラの映像がぼやける・画質が悪い原因と対処法。カメラ・録画・スマホのどこで粗くなるかを確かめる順番

 株式会社オーグマー

明るい店舗の天井の隅に取り付けられた白いドーム型の防犯カメラ。透明なカバーにほこりと指の跡が付いている

防犯カメラの映像がぼやける・粗いときは、どこで画質が落ちているかを先に分けると、原因を早く絞れます。

  • その場のモニターで見ても粗い → カメラ側(カバーの汚れ、ピント、逆光、設置位置)を疑う
  • ライブ映像はきれいなのに録画を見返すと粗い → 録画機の画質の設定(解像度・圧縮・録画の方式)を疑う
  • スマホや本部で見るときだけ粗い → 通信の速さや、遠隔で見るときの画質の設定を疑う

この記事では、この 3 つを確かめる順番と、設置位置や機種を見直す判断の目安を説明します。夜だけ映らない・白く飛ぶ場合は「防犯カメラが夜に映らない・白く飛ぶ原因と対策」を先に読んでください。

(見出しの下の画像は生成したイメージです。実際の店舗や当社の施工の写真ではありません。)

この記事で分かること

  • 映像がぼやける・粗いときに、まず確かめる 3 つの場所
  • カメラ側の原因(汚れ・ピント・逆光・距離)と対処
  • 録画やスマホで見るときだけ粗くなる原因と対処
  • 設置位置や機種を見直す判断の目安

まず「どこで粗くなっているか」を分ける

防犯カメラの映像は、カメラで撮る → 録画機やクラウドに保存する → モニターやスマホで見るという順に流れます。どの段階でも画質は落ちることがあるため、次の 3 つを見比べます。

事務机の上のモニターに、店内を写した防犯カメラの映像が左右に 2 つ並び、左はぼやけて粗く、右はくっきりしている様子
見比べるもの粗い場合に疑う場所
録画機につないだモニターでライブ映像を見るカメラ側(汚れ・ピント・逆光・距離・故障)
同じ時間の録画を見返す録画機の画質の設定、保存の容量
スマホや本部のパソコンでライブ映像を見る通信の速さ、遠隔で見るときの画質の設定

あわせて、全部のカメラが粗いのか、1 台だけかも確かめます。1 台だけならそのカメラの汚れ・ピント・設置位置、全部なら録画機・表示・通信など共通の部分も確かめます(一般的な目安で、機種によって違います)。

カメラ側の原因と対処

その場のモニターで見ても粗いときは、カメラそのものと、映す環境を確かめます。

原因よくある症状対処
カバー・レンズの汚れ全体が白っぽく、もやがかかったように見える柔らかい布で汚れを落とす。屋外はクモの巣や虫、雨の跡にも注意
結露・カバーのくもり朝や雨の日だけぼやける防水の状態とカバーの劣化を確かめる。直らなければ交換を考える
ピントのずれ輪郭全体がぼけるピントを調整できる機種は合わせ直す。設置後にカメラの向きを変えたときに起きやすい
逆光・照明の映り込み出入口の人が黒くつぶれる、光が白く広がる向きを変える、逆光に強い機能(WDR などの名前)を使う、照明との位置を見直す
撮りたいものまでの距離が遠い人は映るが顔や手元が分からない撮りたい場所に近い位置へ移す、狭い範囲を大きく映すレンズの機種を考える
動きによるぶれ歩く人や車がにじむ暗い場所で起きやすい。照明を足す、設定を見直す

確かめたいのは、「映ってはいるが、知りたいところが小さすぎて分からない」という状態です。広い範囲を 1 台で映すと、画面の中の人の顔は小さくなります。出入口やレジなど、誰かを判別したい場所には、その場所専用のカメラを近くに置くのが基本です(台数と位置の決め方は「店舗の防犯カメラは何台必要か」)。

ドーム型のカメラは、カバーの汚れや傷が映像に直接出ます。掃除の手順は機種の説明書に従い、カバーに傷が多い場合はカバーやカメラの交換を考えます。

録画を見返すときだけ粗い場合

ライブ映像はきれいなのに、録画を見返すと粗いときは、録画機の画質の設定を確かめます。

  • 解像度:録画の解像度が、カメラの解像度より低く設定されていないか
  • 画質(圧縮)の設定:保存日数を延ばすために、画質を下げる設定になっていないか
  • 録画の方式:普段は低い画質で録り、動きがあったときだけ高い画質で録る設定になっていないか
  • 1 秒あたりのコマ数:コマ数を減らしすぎると、動きがカクカクして大事な瞬間が残らない

画質を上げると、同じ容量で保存できる日数は短くなります。画質と保存日数はセットで決める必要があります(保存日数と容量の決め方は「防犯カメラの録画の保存期間は何日?」)。

スマホや本部で見るときだけ粗い場合

録画機のモニターではきれいなのに、スマホや本部のパソコンで見ると粗いときは、通信の速さと遠隔で見るときの画質の設定を確かめます。

  • 遠隔で見るときは、通信を軽くするために画質を落とした映像(サブストリームなどの名前)を送る設定の機種が多い
  • アプリに「高画質」「標準」などの切り替えがあれば、高画質に切り替えて比べる
  • 何台も同時に表示すると、1 台ずつは小さく粗く見える。気になるカメラは 1 台だけを大きく表示する
  • 店舗側の回線の上り(アップロード)が遅いと、遠隔の映像が粗くなったり止まったりする

カメラを Wi-Fi でつないでいる場合は、電波が弱いと映像が途切れたり粗くなったりします(「防犯カメラの Wi-Fi が途切れる原因と対策」)。スマホで映像そのものが見られない場合は「防犯カメラがスマホで見られない原因と対処法」を参照してください。

作業用の手袋をした手元が、天井のドーム型防犯カメラに天井裏からの青い LAN ケーブルをつないでいる様子

設置位置や機種を見直す判断の目安

掃除や設定の見直しで直らない場合は、設置位置や機種そのものを見直します。次のどれかに当てはまるときが目安です。

  1. 撮りたいものまでの距離が遠い:設定では直らない。カメラを近くへ移すか、台数を足す
  2. 逆光が強い位置にある:出入口の外の光を正面から受ける位置は、向きや高さを変える
  3. 古いアナログのカメラを使っている:古い方式のカメラは、新しい機種より解像度が低いことが多い。既存の配線を生かせるかは「防犯カメラの入れ替え(リプレイス)」で確かめる
  4. カバーの劣化・故障:くもりや傷が取れない、映像が乱れる場合は交換を考える

見直すときは、「何を判別したいか」(人の顔、手元、車の出入りなど)を先に決めてから、位置と機種を選びます。解像度の高い機種に替えても、撮りたいものが遠ければ分からないままです。

映像を扱うときの注意

画質を上げて人の顔がはっきり映るようになると、その映像は個人を判別できる情報として扱う必要が出てきます。個人情報保護委員会は、防犯カメラで撮った映像の取り扱いについて Q&A で考え方を示しています。録画の見られる人の範囲、保存期間、カメラがあることの掲示もあわせて決めておきます。

あわせて、録画機やカメラの管理用のパスワードを初期のまま使わない、機器のソフトを更新するなど、のぞき見を防ぐ対策も続けます。

よくある質問

Q. 高画質のカメラに替えれば、顔がはっきり映りますか?

距離が遠い、逆光が強いなどの原因があると、高画質の機種でも分からないことがあります。まず何を判別したいかを決め、位置と向きを見直してから機種を選びます。

Q. カメラのカバーはどうやって掃除すればよいですか?

機種の説明書に従い、柔らかい布で汚れを落とします。強くこすると傷が付き、かえって映像がぼやけることがあります。高い場所の作業は無理をせず、点検とあわせて依頼する方法もあります。

Q. 録画の画質を上げると、何か困ることはありますか?

同じ容量で保存できる日数が短くなります。必要な保存日数を先に決め、容量が足りなければ録画機のディスクを増やすなどを考えます。

Q. スマホだと粗いのは故障ですか?

故障とは限りません。遠隔で見るときは、通信を軽くするために画質を落とした映像を送る設定が多いためです。アプリの画質の切り替えと、店舗の回線の速さを確かめます。

まとめ

  • 映像がぼやける・粗いときは、カメラ・録画・遠隔で見るときのどこで粗くなるかを先に分ける
  • カメラ側は、カバーの汚れ、ピント、逆光、撮りたいものまでの距離を確かめる
  • 録画だけ粗いなら録画機の画質の設定、スマホだけ粗いなら通信と遠隔の画質の設定を確かめる
  • 設定で直らなければ、何を判別したいかを決めてから設置位置と機種を見直す

防犯カメラの導入から見積り・保守までの全体の流れは「防犯カメラの導入ガイド」にまとめています。

出典と調査の方法

防犯カメラの映像の取り扱いと、機器の安全な使い方は、次のサイトで確かめました(2026 年 10 月 19 日確認)。

原因の切り分けの順番、対処、見直しの目安は、防犯カメラの点検で一般に確かめたい点をまとめたもので、特定の案件の記録ではありません。画質の設定や機能の名前は、メーカーと機種によって違います。